『遠足の前日』
遠足の前日のこと。水のページの上で戸惑う指紋。駆ける、ああ「神秘の総量が足りない!」神秘を破産する。迷宮、木目。見えない……声だけが聞こえる。だらだらしていてはいけない。そうした、ここには? 瞑想と空想の層、無人の法文死蔵所、聖痕の川。そうかそういうことであった! 蟻のように這い出る、既知の宅を。
数理からぼくは滑り落ちる。彷徨い出て闇、世界に爪を立て歩き転がり、落ち跳ね浮遊し、呼吸する無窮製造所を迂回して不可知の運動所、犬。天沢火雷、空き缶、回転運動。眦と瞬膜、草原に乗り遅れていく紙の裏、死番虫パーマネント、風車周波数が合わない。明後日、紙ゴミを出し忘れた。
三十三匹蟻殺し、背骨。それは私のことだったんじゃないだろうか!? 直線、公準車が飛び黒々とした裂け目に召し込まれる。掴むビニール袋の端。ああ引き抜かなくては。世界の根本コモナド、三十三歩上空に浮遊して射影平面を右、無限遠点のどこかで待ち合わせ、回転運動に巻き込まれて世界を失ってしまった。
養豚、トートロジー寄宿舎、ハンダ付け飼育所、背骨お返しします。髭の感触を確かめて、それは密閉型暖房器への愛を込めて遺贈。穴をつけ忘れた。後悔の行政文書。部署ごとに番号を振る。前層。葉の輪郭。